⽇本学術会議会員任命拒否に関する決議
日本パグウォッシュ会議
2020年10月18日

 2020 年10 ⽉1 ⽇、⽇本学術会議により新会員として推薦されていた105 名のうち6名
が、⾸相によって任命されなかったことが判明した。
 ⽇本学術会議はわが国の科学者を内外に対して代表する機関であり、世界の学界と連携
し、科学の発展を図り、我が国の⾏政や産業、社会に科学を反映浸透させるため、政府に対して政策提⾔や勧告を⾏なう役割を担っている。⾸相の所轄ではあるが「独⽴して」職務を⾏なうものとされ(⽇本学術会議法第3条)、独⽴性を担保するため、会員はあくまで⽇本学術会議の「推薦に基づいて」内閣総理⼤⾂が任命する(同7条)ことが定められている。
 ⽇本学術会議によって推薦された会員の任命を⾸相が拒否するという今回の事態はきわ
めて異例であり、⽇本学術会議法と明⽩に⽭盾するものであると⾔える。⽇本学術会議の
「独⽴性」という原則が侵されれば、科学者が時の政権におもねることなく、あくまで科学の観点から社会のあり⽅について客観的・冷静な助⾔を⾏なうという学術会議の責務を果たすこと⾃体が難しくなるだろう。
 ⽇本学術会議は、1949 年、戦前の反省の上に、科学を基礎とする⽂化国家の建設と平和的復興をめざして設⽴された。同じく平和を希求し、科学者の社会的責任の⾃覚の上に核兵器廃⽌と戦争廃絶を求めて活動する⽇本パグウォッシュ会議は、⽇本学術会議の使命に深く共感すると共に、学問の⾃由を脅かし、学術会議の存⽴にかかわるとも⾔える今回の事態を憂慮する。
 10⽉2⽇、⽇本学術会議は菅⾸相に対し、「任命拒否の理由説明と撤回」を求める要望書(http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kanji/pdf25/siryo301-youbou.pdf)を提出した。また、学術会議の独⽴性を侵す今回の措置は⺠主主義や平和の基礎である「学問の⾃由」を脅かし、⽇本の学術の発展・国際的発信⼒を損なうという観点から、多くの学協会、科学者、市⺠が抗議の声を上げている。⽇本パグウォッシュ会議もこれらの科学者・市⺠と共に⽴ち、⽇本学術会議の上記要望書を強く⽀持すると共に、政府が今回の措置を撤回することを要求する。


⽇本パグウォッシュ会議
以上

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